ドラッカー『マネジメント』三人の石工の話

イソップ寓話『三人のレンガ職人』をめぐる冒険の終わり

私は板橋区立中央図書館の職員さんに教えていただいた本を読んでみました。

そしてイソップ寓話「三人のレンガ職人」をめぐる冒険は一旦終了することにしました。

原典と思しきものが発見されたからです。

これ以上の追及は私の本業に大きな支障を来します。

ご協力くださった職員の方たちには本当に感謝しています。

ありがとうございました。

 

さて、私の中で、原典はP.F.ドラッカー『マネジメント 課題、責任、実践 中』(ダイヤモンド社:上田惇生訳)であることで確定しています。

この本の第34章 自己目標管理の70ページには下記の文章が記載されています。

 

 三人の石工の話がある。何をしているかを聞かれて、それぞれが「暮らしを立てている」「石切りの最高の仕事をしている」「教会を建てている」と答えた。第三の男こそマネジメントの人間である。

 

また該当ページには次の文章が続いています。

 

第一の男は、仕事で何を得ようとしているのかを知っており、事実それを得ている。一日の報酬に対し一日の仕事をする。だが、マネジメントの人間ではない。将来もマネジメントの人間にはなれない。

問題は第二の男である。熟練した専門能力は不可欠である。組織は最高のスキルを要求しなければ二流となる。だがスペシャリストは、単に意思を磨き脚注を集めているにすぎなくとも、重大なことをしていると錯覚しがちである。専門能力の重要性を強調しなければならない。しかし、それは全体のニーズとの関連においてでなければならない。

 

この文章を読むと、ドラッカーが第三の男こそが彼の提唱するマネジメントの人間だと説明していることは分かります。

ただ、ドラッカーが一番説明したかったのは第二の男の問題点であるように読めます。

全体のニーズやビジョンを理解せずに仕事をしてはダメだと言っているように解釈できます。

専門性を高めることも大切だが、第三の男のようにまず「教会を建てている」という全員に共通したビジョンを持つことが必要だというお話です。

 

私の「三人のレンガ職人」をめぐる冒険は「三人の石工」の話にたどり着いたところで終わりました。

なぜ、多くの方がイソップ寓話に「三人のレンガ職人」があると引用されているのかは分かりません。

イソップ寓話で読んだことがあるからこそ引用されていると考えるのが自然です。

しかし、イソップ寓話には見つからないのです。

 

ドラッカーの『マネジメント』を読んでみて私にも大きな学びがありました。

組織が目的を果たすためにはビジョンが必要です。

働く人がその仕事に対する適切な意味付けをすることも大切です。

また個々人が携わる仕事の目標を定めモチベーションを保つことも大切です。

何のために今この仕事をしているのかは常に意識するべきことです。

このことは私にも強いメッセージを与えてくれています。

このブログを書いていてハッとしました。

 

たった一冊の本を読みたいと思ったところから思わぬ展開が起きました。

行き着いた先は、イソップ寓話に「三人のレンガ職人」は載っていないという不思議な結論。

 

でもですね、どこかに存在しているはずなんです。

三人のレンガ職人を収めたイソップ寓話が。

これだけ多くの方が引用しているのですから。

「三人のレンガ職人」が載っている『イソップ寓話』を発見する日はやって来ないとは言い切れません。

だから私はあと少しだけ、未来に期待しよう。

 

そう思っていました。

しかし、その思いを否定する数字を私は知ってしまったのでした。

 

 

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この記事の執筆者
西ヶ谷紀之 【 国家資格キャリアコンサルタント・社会保険労務士・行政書士 】
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