HSBC調査結果から考える外国人雇用

HSBC調査結果から分かること

イギリスの金融大手HSBCホールディングスによる「Expat Explorer Survey 2019」の調査結果をご覧になったでしょうか。

163カ国・地域で駐在員1万8,059人を対象に行い、「生活」「経済」「子育て」の3項目を総合的に評価したものです。

これは外国人駐在員にとって魅力的な国はどこかをリサーチするものです。

総合結果では、日本は33ヵ国中 32位。

ワースト2との結果でした。。

 

また、この調査結果は日本に対してある強烈なメッセージを発信しています。

「ハイレベルな外国人は日本で働きたくない」ということです。

観光においては好かれていても働くという点では好かれていない。

外国人駐在員にとって日本は魅力的な国ではないことが明らかになった調査結果でした。

 

欧米のハイレベル人材は日本で働きたくない

この調査結果については日本の有識者たちが解説をしています。

その解説の中で33ヵ国中32位になった一番の根拠としてあげられていたものは「賃金が低い」ということです。

誤解してはいけないのは、日本の賃金水準が33ヵ国中で最も低い額だということではありません。

正確には、日本で働く外国人はこの地で受け取る賃金に大いに不満を持っている、ということが分かるに過ぎません。

この調査結果から日本の賃金水準が低いと捉えてしまうのは早計です。

 

しかしながら、日本の賃金水準が世界の先進国と比較して低いことは明らかです。

もちろん政府は賃金の低さを十分認識しています。

ここ数年で最低賃金を高めるべくテコ入れをしていることが何よりの証拠です。

海外の有識者も日本が改革すべきことは中小企業の賃金を高くすることだと主張しています。

日本の企業数の99%は中小企業です。

99%の賃上げ効果は大きいでしょう。

調査結果を別にしても、中小企業の支払う賃金を高くする必要性は高く感じられます。

 

私は海外人材を日本に招聘する仕事をしていることから日頃多くの求人情報に接しています。

当然ながら求人情報には「賃金」が含まれます。

多くの企業を見て思うのは、何らかの求人媒体にコストを支払って採用活動をしている企業はそれなりの給与水準を維持している傾向があります。

しかし、ハローワークのみで求人募集をしている企業は軒並み賃金が低いとの印象を持っています。

ハローワークの利用が悪いという意味では全くありません。

むしろこうした機関を利用することは大いに推奨されるべきものです。

そうではなくて、採用コストをほとんど何もかけずに人材を採用しようとしている企業とその賃金には相関関係がありそうだという趣旨です。

 

経営者と共に考えたいこと

経営者の反論は想像できます。

収益構造が変わらないのに賃金だけ上げたら経営が苦しくなるという主張はその通りでしょう。

しかし、そこには収益構造を改革するというアイディアは感じられません。

賃金水準の向上と収益構造の改革はワンセットです。

中小企業の経営者にはその決断が求められています。

 

これは大変なことですが、中小企業はもっと稼ぐ道を探さなければなりません。

政府は今後さらに最低賃金の引き上げを実施してくるはずです。

そうであれば収益構造を変えて稼げる仕組みを作ることは大きな経営課題です。

その第一歩が外国人材の雇用ではないかと私は考えています。

海外人材を雇用するということは海外と繋がりを持つということです。

また外国人材の雇用は多様性を生み出します。

多様性を生み出すことによって新たな視点を獲得できます。

その視点によって新たなマーケットの発見につながることは決してお伽話なんかではありません。

ここに気付くことができるか否かで企業の将来は大きく変わってくるでしょう。

 

 

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この記事の執筆者
西ヶ谷紀之 【 国家資格キャリアコンサルタント・社会保険労務士・行政書士 】
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