職場のコミュニケーションが楽になる方法
「相手ファースト」
「天国と地獄」でお伝えしましたが、お坊さんは聴くことが大事だとは言っていません。
他人に食べさせてあげることが一番のメッセージでもありません。
解釈はいろいろあると思いますが、私の解釈では「自分がしてほしいことがあれば、そのことをまず他人にしてあげなさい」ということです。
現東京都知事風に表現すると「相手ファースト」とでもいいましょうか。
それはいいとして、これはとても汎用性のある奥深いメッセージだと思っています。
ビジネスだけではありません。地域でも子育てや夫婦間でも応用可能です。
「自分がしてほしいことがあれば、そのことをまず他人にしてあげなさい」ということがこれほど大事なことなのに、私はこれを学ばずに生きてきました。
学校でも家庭でも会社でも、今まで学ぶ機会がなかったのです。
私が学んだ時はもまもなく人生の正午を迎える頃でした。
人は皆異なる世界に生きている
聴けば聴いてくれるというのはそのとおりです。
自分の話を聴いてほしいのなら、まずは相手の話を聴きなさいということです。
他者とのコミュニケ―ションにおいて「聴く」ことが効果的であることは確かです。
学校では教えてくれなかったことです。
この他にも、もう一つ、私たちが教わってこなかったことがあります。
そもそも、これは大前提として大切なお話です。
人は皆、異なる世界に生きている。
全く同じ世界に生きていると思うのは錯覚です。
見えているもの、感じているものは、人によってすべて異なっています。
なぜなのでしょうか?
それは、育った環境によって作られた信念・価値観・プログラムが人それぞれ異なるからです。
誰もが異なった世界(観)に生きています。
外国人のことを言っているのではありません。
日本人同士でもそうです。
夫婦であっても同じ世界には生きていません。
一緒に生活していることは事実ですが、別々の世界に生きているのです。
もちろん似ている価値観を持つ人はたくさんいます。
似ている価値観を共有すると共感がうまれます。
このとき、お互いに好感をもつことでしょう。
一方、「あの人とは話が合わない。」といった話を聞きます。
しかし、これも自然なことです。
残念なことではありません。
そもそも自然と分かり合えることは難しいのです。
分かり合えなくて当然です。
だからこそ、お互いの(見えている)世界を理解していくことが必要になるのです。
そう理解するだけで職場のコミュニケーションが変わってくると思いませんか。
自分の世界を理解してもらえたときはうれしいはずです。
そのうれしい瞬間がたくさん生まれたらすばらしいですね。
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西ヶ谷紀之 【 国家資格キャリアコンサルタント・社会保険労務士・行政書士 】 |
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