一緒にヤンゴンの街を歩いてみよう!
コロナが終わるまで待っていられない
私がはじめてミャンマーのヤンゴンを訪れたのは2018年11月。
とにかく、鉄道に乗ったり、街を歩くことを楽しみにしていました。
どんな街なんだろう?
ワクワクしながら歩き出したことを今でもはっきり覚えています。
私の趣味は、読書、散歩、ビール。
ミャンマーは、少なくともこの2つを満たしてくれる。
散歩は最高。
歩いているだけなのに、必ず新しい世界に入っていくことができる。
馴染みの通りを歩いたとしても、その世界は毎回違う表情をしている。
同じ表情をしているものは、何一つとしてない。
やはりこの世界は諸行無常。
さて、コロナ禍の今、海外に渡航することは簡単ではありません。
この状況は今年いっぱい続くと思われます。
まったくつまらないですよね。
私も9月頃にヤンゴンに行く予定でしたが流れました。
コロナが終焉するのはいつのことやら…。
と、嘆いてばかりいても仕方ありません。
それよりも、今できることや楽しみを見つける方がハッピーになれます。
そこで今回は、私がかつて歩いたヤンゴンの街を皆さんにご案内したいと思います。
ヤンゴンは歩いているだけで本当に面白いんですよ。
スリル満点 Yangon City
出発前に、プチ解説を一つ。
ミャンマーの大都市ヤンゴンは、慢性的な交通渋滞が続いています。
東南アジアの中では、インドネシアのジャカルタが交通渋滞が酷いことで有名ですが、ヤンゴンも負けていません。
実は、ヤンゴン市民はこの慢性的な交通渋滞に大いに悩まされているんです…。
このことを頭の片隅に入れておきましょう。
では、散歩の準備をしましょう。
お水を持ちましたか?
はい。
それでは、出発進行!
注意してくださいね。
ヤンゴンのドライバーは危険です。
車線なんか見ていません。
あそこを見てください。
黄色いバスが走っているところです。

3車線に4台の車が走るヤンゴン。車線変更は恐怖である。
3車線の道路を4台の車が並走しているのが見えますか?
そのうちの1台は大型バスです。
大型バスは完全に道路を圧迫しています。
ヤンゴンのドライバーに見えているのは、車線じゃなくて「スペース」です。
スペースがあれば遠慮なく進入してきます。
完全にサッカーの感覚で運転しています。
恐ろしいですねぇ。
ドライビングテクニックと言えば聞こえはいいですが、乗ってる方はたまりませんよ。
安全な車間距離というものも感じられません。
ヤンゴンで車を運転するには相当な度胸と技術が必要ですね。
あの、こんなことで驚かないでくださいね。
ここではごくありふれた風景ですから。
クラクションがまた凄いですね。
ガンガン鳴らしまくっています。
はっきり言ってウルサイ。
皆さん、だんだん分かって来ましたね。
ヤンゴンは歩行者ファーストではなく、車ファーストなんです。
世界でトップクラスの車優先国なんですよ。
見てください。
横断歩道というものが、とても少ないんです。
だから車からの視点だと、歩行者を轢きそうになることは日常茶飯事なんです。

車を降りてきた、あおり運転のドライバーではありません
この写真の男性は、無法者でも何でもありません。
横断歩道がないので、こうやって道路を横断するしかないんです。
車優先なので、歩行者は車の迷惑にならないように気をつけて歩くのですが、大抵は迷惑になります。
さて、次は保険に入ることの大切さについて考えてみたいと思います。
日傘をさしたご婦人が、道路の真ん中で立っているのが見えますか?

こちらのご婦人は保険に入ることの大切さを教えてくれる
こちらのご婦人は、認知症を患っているわけではありませんよ。
そんな失礼なことを言ってはいけません。
これはタクシーを待っているわけでもありませんよ。
これはですね、道路を横断している最中なんです。
えー!?って、信じられないですよね。
仕方ないんです。
横断歩道がないので、こうやって渡るしか方法がないんです。
でも、見てください。
あのご婦人は、ゆっくり進むことができています。
彼女はまるで何かに守られているかのように歩くことができています。
車ファーストであっても、彼女を轢こうとする車はありません。
皆さん、あのご婦人の姿を目に焼き付けておいてくださいね。
実はですね、私はあのご婦人の心の声が聞こえるんですよ。
どんな声かというと
「 轢けるもんなら、轢いてみんしゃい!」
なぜ、そんなに強気なのかって?
あのご婦人は高額な保険に加入しているはずなんですよ。
彼女はシュエダゴン・パゴダのように黄金を身にまとっているんです。
だから、彼女を轢いたらエライことになります。
そうでなければ説明がつきません。
しかし、そうは言っても自分の命は惜しいですよね。
あ、私は保険会社の回し者じゃないですからね。
違いますよ。
さて、皆さんもだんだんヤンゴンの状況に慣れてきましたね。
次は、皆さんと一緒に、道路を渡ります。
もちろん、横断歩道ではないところを。
えー!?
落ち着いてください、大丈夫ですよ。
まずは状況を確認しましょう。
車がバンバン走っていますね。
横断歩道はありませんね。
はい、ここから分かることは。
アブナイ
ということです。
やはり初心者がお手本なしで渡るのは危険です。
ここは、地元の方を参考にして渡ることにしましょう。
さてさて、誰かいないかな~と。
あ、あそこに立っている女性が見えますか?
白い袋を抱えている女性です。
彼女はヤンゴン市民に間違いありません。

こちらの女性はふんわり待ち合わせ中ではありません。虎視眈々と道路を渡るチャンスを狙っています。
皆さん、彼女をよーく見てください。
誰かとふんわり待ち合わせ中…ではありませんよ。
あの目を見てください。
穏やかな表情からは想像できないほど鋭い目をしています。
そうです。
彼女も虎視眈々と道路を渡るチャンスを狙っているんです。
でも、ヤンゴン市民である彼女をもってしても、簡単には渡ることができません。
それだけ難しいことなんです。
実は、彼女も単独で渡ろうとはしていません。
誰かと一緒に渡ろうとしています。
こちらを見てください。
食材を載せた皿を頭に載せ、青色のかごを持った男性が見えますか?
あの方は「ファーストペンギン」です。
誰かを頼るのではなく、自分が先頭きって進んでいきます。
ヤンゴンには彼のような存在が必要です。

お願いだから横断歩道を作ってください。
きっと彼には道が見えています。
モーゼの十戒のように。
彼の後ろにいる女性たちを見てください。
完全に彼を信頼しています。
一切車を見ていません。
彼女たちは、彼の動きに合わせて渡ろうとしています。
私たちも彼に続きましょう。
彼が動き出した。
さあ、皆さん行きますよ。
彼の後ろを離れないで下さいね。
それー。
ダダダダダっ…。

みんなで渡らないと本当に怖い。
皆さん、生きてますか?
点呼しましょうね。
はい。
大丈夫ですね。
全員渡れましたね。
よかった。よかった。
皆さん、ヤンゴンの街のお散歩は、いかがだったでしょうか?
なかなかスリルがありますよね。
ちょっと危険だなぁって思うところもあったと思います。
でも、生きてるなぁ~って実感しませんか?
そうなんです。
生きてるって当たり前じゃないんです。
日本にいると、命の危険を感じることって少ないですよね。
これは素晴らしいことである反面、私たちの生命力を奪ってしまうことでもあります。
だから、多少のスリルは必要なんですよ。
ヤンゴンの街をお散歩して、命の大切さ、生きていることの素晴らしさを学ぶことができましたね。
皆さんは、とってもラッキーです。
はい。
では、今日はここで解散です。
あ、その前に。
何と、ここに偶然、保険のパンフレットがあります。
あのご婦人を思い出してくださいね。
シュエダゴン・パゴダですよ。
皆さん、一人一部づつ忘れずに持ち帰ってくださいね。
回し者じゃありませんよ。
それでは皆さん、ごきげんよう。
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この記事の執筆者 |
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西ヶ谷紀之 【 国家資格キャリアコンサルタント・社会保険労務士・行政書士 】 |
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