ヤンゴン中央駅
ミャンマーの大都会ヤンゴンには環状線の鉄道が走っている。
東京の山手線のように楕円形だ。
1周はおよそ46キロ、全部で38駅。
1周するのに約3時間ほどかかる。
なにしろ平均時速が15キロなのだから時間がかかるのは当然だ。
最近日本で多く見かける Uber Eats の自転車の方がよっぽど早いだろう。
料金は1回乗るごとに200チャット。
日本円で20円もしない額だ。
この鉄道の中心となる駅がヤンゴン中央駅だ。
ミャンマー国内を走る長距離鉄道もこのヤンゴン中央駅から出発する。
ミャンマー北部に第二の都市マンダレーがある。
日本でいうと京都のような位置づけの都市だ。
現在は1日に3本運行されている。
ヤンゴン~マンダレー間の所要時間は15~16時間ほど。
かなり時間がかかる。
実は現在、日本のJICAの協力で鉄道整備事業が行われている。
これが完成すると、2020年にはヤンゴン~マンダレー間の所要時間は8時間に短縮される予定とのこと。
完成が待ち遠しい。
さて、ヤンゴン中央駅である。
さすがにミャンマー最大の駅とあって多くの人が利用している。
私が環状線に乗ったとき、ヤンゴン中央駅に近づくにつれ乗客が増えていった。
ヤンゴン中央駅で降りて買い物に行く人もいるだろう。
また、乗り換えてマンダレー方面に向かう人もいるだろう。
とにかく人の往来の激しい駅だ。
ヤンゴンは700万人都市だと言われている。
東京都の半分ほどの人口だが、ヤンゴンにある鉄道はこの環状線だけだ。
人が多くて当たり前なのだ。
これだけ乗客が多いとカメラを向けにくい。
立ち止まっていると邪魔になるのだ。
撮影にいい場所はないか探していると一人の少年が目に入った。
サッカーボールを手に持っている。
これから練習に行くのだろうか。
さあ列車に乗ろうというタイミングでカメラを向けた。
すると彼はこちらを見つめてしばらく静止してくれた。
すばらしいサービス精神だ。
このチャンスを逃さずパチリ。
私は彼のところへ向かった。
「ここに写っているのは君だよ」と伝えた。
彼は何だか気恥ずかしそうにしていた。
小学校の3年生くらいだろうか。
ミャンマー語ができればいろいろお話をしたいところだ。
彼は今どんな生活をしているのだろうか。
学校は楽しいのだろうか。
友達はたくさんいるのだろうか。
将来何になりたいのだろうか。
ミャンマーはとてつもないポテンシャルを持った国だ。
今の子供たちは過去苦しい時代を生き延びた誇り高き民族のDNAを受け継いでいる。
彼はきっと逞しく生きていくに違いない。
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西ヶ谷紀之 【 国家資格キャリアコンサルタント・社会保険労務士・行政書士 】 |
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